EIB、風力発電支援で10億ユーロ規模の枠組み合意 EU域内で最大80億ユーロ投資

12月1日、欧州投資銀行(EIB)とクレディ・アグリコルCIBが、EU域内の風力発電開発を支援する戦略的協定を締結した。両者はサステナビリティ推進に向け強い連携姿勢を示し、風力セクターの拡大を後押しする。

協定の下、EIBは5億ユーロのカウンター・ギャランティを提供し、クレディ・アグリコルCIBが最大10億ユーロの銀行保証ポートフォリオを構築できるようにする。これにより、最大80億ユーロ規模の実体経済投資が促進される可能性がある。

今回の枠組みは、EIBが65億ユーロ規模で進める欧州風力エネルギー支援パッケージの一環であり、欧州委員会が2023年10月に公表した「欧州風力パワーパッケージ」を補完するものだ。EUは2030年までに再生可能エネルギー比率を45%以上とする目標を掲げており、その達成に向け、追加32GWの風力発電容量の導入が想定されている。本取り組みはEUのイノベーション支援プログラム「InvestEU」による後押しを受けているだろう。

EIBのアンブロワーズ・ファイヨール副総裁は、風力を含む再生可能エネルギーは欧州の脱炭素化とエネルギー自立に不可欠であると述べ、リスク共有による本協定は炭素中立移行と産業基盤強化に資するとしている。

クレディ・アグリコルCIBのジャン=フランソワ・バレCEOは、本協定が欧州におけるエネルギー移行支援の重要な節目であり、持続可能なインフラ開発を加速させる枠組みだと強調した。

この合意は、民間金融機関からの資金呼び込みを促し、風力産業のサプライチェーンから電力網まで幅広い主体の成長を支える仕組みとなることが期待される。

(原文)France: EIB and Crédit Agricole CIB commit €1 billion to wind energy by 2027
(日本語参考訳)フランス:EIBとクレディ・アグリコルCIBは2027年までに風力エネルギーに10億ユーロを投資することを約束

関連記事一覧