H&MとLululemon、ファッションのサプライチェーン脱炭素化に向けた2億5,000万ドルの基金を設立

6月8日、ファッションのサステナビリティに焦点を当てた非営利団体アパレル・インパクト・インスティチュート(Aii)は、Lululemon、H&Mグループ、H&M財団、シュミット・ファミリー財団を主要な出資者とする2億5,000万ドル(約336億円)の新しいファッション気候基金を立ち上げると発表した。

Aiiによると、新しい基金は、2030年までに排出量を半減させるというファッション業界の目標を支える行動とソリューションを推進することを目的としており、特に業界の排出量の大部分を占めるサプライチェーンに重点を置いている。

最終的には、慈善団体、ファッションブランド、メーカー、債券・株式投資家などから20億ドル(約2,688億円)の資金を調達し、アパレルのサプライチェーンから最大1億5,000万トンのCO2を削減することを目指している。

ファッション気候基金は、再生可能エネルギーへの移行、次世代素材の加速、持続可能な素材と実践の拡大、生産における石炭の排除、エネルギー効率の改善など、バリューチェーン全体にわたるサプライヤーの介入に対してプログラム上の資金を提供する。

また、ソリューションの管理を支援し、資金の利用を適用するために、Aiiは、サプライチェーンの温室効果ガス排出に対処する初期、中期、後期のイニシアティブをオンライン登録する「Climate Solutions Portfolio」を立ち上げる計画も発表している。ファンドパートナーや戦略的アドバイザーは、このポートフォリオを利用して、業界の連携やプログラム・助成金の決定を行う。

【参照ページ】
(原文)H&M, Lululemon back $250 million Fashion Climate Fund to decarbonise supply chain
(日本語訳)H&MとLululemon、ファッションのサプライチェーンを脱炭素化するために2億5千万ドルの基金を設立

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. GXの全貌と実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    2025-7-16

    GX/GX-ETSと実務への影響~企業が今取り組むべき脱炭素戦略

    ※本記事は、2025年3月に発行した記事に最新のGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(…
  2. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る