4月19日、デンマーク政府は、 デンマークと欧州がロシアの化石燃料から独立するため洋上風力のポテンシャルを最大限に引き出し、陸上での再生可能エネルギーの生産を加速させる政策を発表した。ロシアのウクライナ侵攻により、EUは新たな地政学的状況に置かれ、サステナブルなソリューションと再生可能エネルギーの拡大がこれまで以上に急務となっている。
デンマーク政府による暫定的な試算では、北海のデンマーク側で、少なくとも35GWの洋上風力発電が見込まれる。これは、2020年に世界レベルで導入された洋上風力発電の量とほぼ同じ数値である。
デンマークはすでに、北海に世界初のエネルギーアイランド建設を計画している。島の風力発電所から得られるクリーンなエネルギーで、ヨーロッパの1,000万世帯の電力をまかなう予定である。また、バルト海に浮かぶボーンホルム島にも200万kWのエネルギーハブを建設する。
ロシアの化石燃料からの自立は、地域暖房や電気ヒートポンプの導入を拡大することで、天然ガスからの速やかな脱却も意味する。さらに、グリーン税の改正は、産業界におけるガスの段階的な廃止に貢献する。デンマークは、再生可能エネルギーの生産を拡大・前倒しするとともに、北海の天然ガスを供給し、ロシアからの欧州のエネルギー自立を加速する。
【参照ページ】
(原文)Denmark set to build more energy islands and accelerate renewable energy production to secure independence from Russian gas
(日本語訳)デンマーク、エネルギーアイランドの建設と再生可能エネルギーの生産加速。ロシアからのエネルギー自立を目指す