3月22日、産業用およびヘルスケア用ガス・テクノロジー・サービスのリーディングカンパニーであるAir Liquideは、2025年に向けた新たな戦略プラン「ADVANCE(アドバンス)」を発表した。脱炭素化関連の機会や取り組みがこの戦略の主要な部分を占めており、2035年までに水素サプライチェーンに80億ユーロ(約1兆741億円)を投資する計画や、2025年までの産業投資の半分をエネルギー転換に充てるという計画も含まれている。
同社は、ADVANCEが持続可能な開発を戦略の中心に据え、財務実績・脱炭素化・技術革新による進歩の促進・万人のための行動という4つの柱を中心に構成されていると述べている。
昨年Air Liquideは、2025年頃に絶対排出量の削減を開始し、2035年までにスコープ1および2の排出量を2020年比で33%削減し、2050年までにカーボンニュートラルにする目標を設定するなど、一連のサステナビリティ・イニシアチブを立ち上げた。
また、2035年までに水素サプライチェーンに約80億ユーロを投資し、2035年までに水素売上高を3倍の60億ユーロ(約8,055億円)以上にする目標など、水素開発の加速化も新計画に盛り込まれている。また、2030年までに電解能力の合計を3GWにすることを目標としている。
技術革新の面では、水素モビリティ、特に低炭素水素が重要な役割を果たす大型モビリティ、エレクトロニクス、ヘルスケア、産業、宇宙など5つの新市場に注力する計画を示した。
また、ステークホルダーや社会の視点を取り入れるため、従業員とのエンゲージメント、株主や地域社会とのエンゲージメントを高めることを目指している。2025年までに、技術者・専門職の女性比率を35%にすること、介護保険の適用や地域支援活動の機会を従業員の100%にすることなどが目標だ。
【参照ページ】
(原文)Air Liquide presents ADVANCE: its new strategic plan for 2025 combining financial and extra-financial performance
(日本語訳)Air Liquide、水素サプライチェーンへの数十億円の投資を計画