Moody’s、情報開示義務を満たすためのEUタクソノミ・アライメント・ツールの提供を開始

 

10月20日、Moody’sは、資産運用会社、銀行、保険会社などの市場参加者が、EUタクソノミ規制に基づく開示義務を満たすことを目的とした新しいデータソリューション「EUタクソノミ・アライメント・スクリーニング」の提供開始を発表した。

EUタクソノミは、持続可能な金融に関するEU技術専門家グループ(EU TEG)が策定した

「持続可能な金融に関するEU行動計画」の一部である。タクソノミは、定義された6つの環境目的のうち少なくとも1つに貢献する重要な役割を果たし、他の目的に重大な損害を与えない経済活動を分類することを可能にする分類システムである。現在、EUで販売されている関連商品を持つ金融市場参加者は、最初の2つの分類目的である気候変動の緩和と気候変動への適応との整合性を報告することが求められている。時間の経過とともに、市場参加者はより多くのタクソノミーに沿った製品やサービスを開発することが期待されている。


Moody’sの新しいツールは、EUタクソノミに記載されている100の活動すべてをカバーしており、実質的な貢献、重大な損害を与えないこと、最低限の社会的セーフガードなど、規制の主要な構成要素に関する包括的なデータをユーザーに提供している。規制が進化してより多くの環境および社会的目標をカバーするようになれば、このソリューションの対象範囲にさらに多くの活動が追加される予定である。

この新しいツールは、Moody’sのESG関連の投資・ポートフォリオ調整ソリューションや規制データセットに加えて、最近発表されたSFDR PAI Dataset、SDG Alignment Screening、Global Compact Screeningツールを含む。

【参照ページ】
(参考記事)New Moody’s ESG Solutions Tool Helps Meet EU Taxonomy Requirements
(日本語訳)Moody’s、情報開示義務を満たすためのEUタクソノミ・アライメント・ツールの提供を開始

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る