欧州の大手資産運用会社であるAmundi(以下、アムンディ)は、新しい社会・気候行動計画「ESGプラン2025」を発表した。この計画には、顧客向けの貯蓄・投資ソリューションや企業とのエンゲージメントポリシーに関する目標の更新が含まれている。この新しい計画の一環として、アムンディはESG目標を上級役員の報酬に組み込む予定だ。
新しいESG計画は、アムンディの前回の3年間のESG行動計画が完了したことを受けたもので、ESG基準を取り入れたアクティブ運用のオープンエンドファンドの100%達成、パッシブ運用の責任投資額800億ユーロの達成(2018年は190億ユーロから増加)、環境問題や社会問題に対する企業の貢献をエンゲージメントの取り組みに取り入れることなどの成果があった。
アムンディの「ESGプラン2025」は、貯蓄型ソリューションにおける責任投資のレベルをさらに高め、より多くの企業に信頼できる2050年ネット・ゼロ提携戦略を定義するよう呼びかけ、その新たな野望に対して従業員と株主の支援を確保することを主な目的としている。
この新しい計画には、目標達成のための一連の目標と取り組みが含まれている。具体的には、4,000億ユーロのアクティブ運用オープンファンドのポートフォリオに、企業の環境移行評価を新たに導入すること、ネット・ゼロ2050を投資目的としたオープンファンドをすべての資産クラスで提供すること、パッシブファンドの40%をESGファンドで構成すること、さらに1,000社の企業と温室効果ガス排出戦略の策定に取り組むことなどが含まれている。また、2022年からは、非在来型の石油・ガス生産が活動の30%以上を占める企業をポートフォリオから除外するほか、2025年までに従業員一人当たりの排出量を30%削減することを約束している。
さらに、アムンディは、ESG目標の達成が、200人のシニア・エグゼクティブに対するパフォーマンス・シェアのKPI計算において20%のウェイトを占めることになり、また、すべてのポートフォリオ・マネジャーと営業担当者にESG目標を設定すると述べている。
クレディ・アグリコル・グループの子会社であるアムンディによると、この新しい計画は、気候、社会的結束、農業・農業食品の移行という重要な優先事項に焦点を当てたグループの社会的プロジェクトの一部を構成している。
【参照ページ】
(原文)Amundi presents its new “ESG Plan 2025” and accelerates its transformation to support a fair environmental transition
(日本語訳)Amundi社、2025年ESG戦略を発表