欧州中央銀行、自然資本の劣化が金融安定に与えるリスクを警告 ユーロ圏企業の72%が生態系サービスに依存

10月26日、欧州中央銀行(ECB)のフランク・エルダーソン専務理事は、アルメニアのエレバンで開催された生物多様性条約第17回締約国会議(COP17)の「金融・生物多様性デー」で講演し、自然資本の劣化が経済や金融システムに及ぼすリスクを指摘した。

ECBの分析によると、ユーロ圏企業の72%が少なくとも一つの生態系サービスに依存しており、企業向け融資の75%が生態系サービスへの依存度が高い企業に向けられている。

水資源に関しては、ECBなどの共同研究で、100年に一度の深刻な干ばつが発生した場合、ユーロ圏の経済生産の最大24%がリスクにさらされると推計した。また、洪水防護の不足により、経済生産の約12%がリスクに直面しているとした。

エルダーソン氏は、自然関連リスクが物価安定や金融安定、銀行経営の健全性に影響すると強調。ECBは銀行に対し、重要な気候関連リスクだけでなく、自然関連リスクの特定と管理も求めていると説明した。

さらに、自然保護・再生を単なる支出ではなく、経済の強靱性と将来の繁栄を支える投資として位置付け、公共資金に加え、自然環境にプラスの効果をもたらす投資への民間資金の動員拡大を訴えた。

参考:Taking action for nature – investing in economic resilience and prosperity


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