UNEP、1.5度の温暖化超過は不可避との見通し 「オーバーシュート後の低下」を最善の経路に

9月2日、国連環境計画(UNEP)は、世界の気温上昇が今後数年以内に産業革命前比1.5度を超える可能性が高いとする報告書「Limiting Overshoot」を公表した。1.5度を一時的に超えた後、上昇幅をできる限り小さく抑えてピークを迎え、再び1.5度未満へ低下させる「overshoot, peak and decline」を、残された最善の経路と位置付けた。
報告書によると、最も楽観的なシナリオでも気温上昇は1.8度でピークに達し、その他の多くのシナリオでは2度を超える。1.5度を上回ると、上昇幅と期間に応じて異常気象や生態系損失、健康、食料安全保障、水資源、インフラへの影響が拡大し、氷床の不安定化やアマゾン熱帯雨林の劣化など、不可逆的な転換点を超えるリスクも高まるとした。
UNEPは、温室効果ガスとメタンの即時かつ継続的な削減を進め、ネットゼロを経てネットネガティブ排出へ移行する必要性を強調した。植林などによる二酸化炭素除去(CDR)も必要とする一方、CDRは排出削減の代替ではなく追加的に実施すべきだとした。また、緩和策と適応策を同時に進め、特に気候変動への責任が大きい国に、より迅速で野心的な行動を求めた。
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