
6月4日、米投資会社TPGの気候変動対応に特化した投資プラットフォームを展開するTPGライズ・クライメートは、英エネルギー市場分析企業オーロラ・エナジー・リサーチの過半数株式を英投資会社CGEパートナーズから取得することで合意したと発表した。情報とソフトウェア分野に強みを持つCGEとTPGがパートナーシップを組むことで、オーロラの次なる成長フェーズを本格化させる。
オーロラは2013年の創業以来、エネルギー市場に関する独自のデータ、分析、ソフトウェアを通じて、政府機関や投資家、エネルギー事業者を支援してきた。CGEが主導した2020年のマネジメント・バイアウト以降、同社は英国拠点のアドバイザリー企業から、世界14カ国に17拠点を構えるグローバル・インテリジェンス企業へと飛躍した。現在では40を超える市場で1,000以上の機関顧客にサービスを提供している。
本取引では、CGEが引き続き大きな出資を行い、経営陣とともに成長を後押しする。加えて、創業者兼CEOジョン・フェダーセンや、既存の出資者22Cキャピタルも大規模な再投資を行う予定だ。フェダーセンは「CGEと22Cの支援によって築かれた勢いに、TPGの気候投資のリーダーシップが加わることで、エネルギー転換の中心にあるプラットフォームとして更なる進化を遂げる」と述べている。
本買収は、気候変動分野のデータ主導型ビジネスへの注目が高まる中で、ソフトウェアと分析を軸にした情報プラットフォームが持つ戦略的価値を浮き彫りにするものになる。オーロラの成長は、脱炭素社会の実現に向けたインテリジェンス分野の進化を象徴している。取引は今後、規制当局の承認などを経て正式に完了する見通しだ。
(原文)TPG Rise Climate Acquires Aurora Energy Research from CGE Partners
(日本語参考訳)TPGライズクライメートがCGEパートナーズからオーロラ・エナジー・リサーチを買収