
3月3日、ウォーターシェッドは1メガトン規模の炭素除去クレジットを調達するための初のRFP(提案依頼)を発表した。対象となるサプライヤーは、自然を活用したプロジェクトからエンジニアード・リムーバルに至るまで、多様な炭素除去手法を提案できることが求められる。ウォーターシェッドの顧客企業は500社以上にのぼり、業種や規模、地域において幅広い構成である。このRFPの応募締切は3月31日である。
ウォーターシェッドの顧客はすでに、永久貯留型や自然ベースの炭素除去プロジェクトのほか、クリーン電力やサステナブル航空燃料(SAF)などのソリューションを利用している。今回、さらに幅広い調達先を開拓することで、新興技術や森林保全などの多様なプロジェクトを一括して検討できる環境を整備する狙いである。
サプライヤーが同RFPで選定された場合、ウォーターシェッドがまとめる複数企業との売買契約がシンプルになるほか、長期的な取引関係を築く機会を得ることができる。ウォーターシェッド顧客サイドにとっても、共同購入によるコスト増加リスクの削減、大口取引でしか利用しづらい高品質プロジェクトへのアクセス、そしてカーボンクレジット供給の早期確保が可能となる。
ウォーターシェッドはこれまで、フロンティアとの協業や仮想電力購入契約(VPPA)の枠組み、SAF証書の購入など、多岐にわたる気候関連施策に取り組んできた。今回のRFPは、そうした実績に基づき、さらなるサプライヤーの多様化と顧客企業の脱炭素化目標達成を後押しするものである。
RFPガイダンスやサプライヤー向けFAQ、アプリケーション内容については、ウォーターシェッド公式サイトまたは直接の問い合わせで確認できる。ウォーターシェッドは今後も気候関連の最新情報や深い知見を発信し、企業のサステナビリティ戦略を支援していく方針である。
【参照ページ】
(原文)Announcing Watershed’s 1-megatonne carbon removal RFP
(日本語参考訳)ウォーターシェッドの1メガトン炭素除去RFPを発表