Standard Chartered、2024年度業績を発表—サステナブルファイナンス収益が大幅増

2月21日、Standard Chartered銀行は2024年度および第4四半期の業績を発表し、全体の業績は好調で、特にサステナブルファイナンス分野が著しい成長を遂げたことを発表した。

同社の2024年度の総収益は19.7億ドルに達し、前年同期比で14%増加した。この中で、サステナブルファイナンスの収益は36%増の9.82億ドルとなり、2025年の目標である10億ドル超の達成が視野に入った。サステナブルファイナンスは、環境や社会的課題への対応を目的とした金融活動であり、Standard Charteredはこの分野に積極的に取り組んでいる。同分野の成長は、企業や金融機関がESGに関する要件を重視し、持続可能な投資を加速させていることを反映している。

また、Wealth Solutionsの収益は29%増、Global MarketsとGlobal Bankingもそれぞれ15%増と堅調だった。一方、経費は7%増加し11.7億ドルとなったが、事業成長と効率化努力の結果、収益と経費の差を示す「インカム・トゥ・コスト・ジョーズ」は7%のプラスとなった。

財務の安定性も維持されており、Common Equity Tier 1(CET1)比率は14.2%と、目標の13-14%レンジを上回った。さらに、15億ドル規模の自社株買いを発表し、株主還元を強化している。最終配当は1株当たり28セントとし、年間配当は37セントに増加した。

Standard Charteredはサステナブルファイナンスの分野で業界をリードしつつあり、2025年に向けてさらなる成長を見込んでいる。

【参照ページ】
(原文)Standard Chartered PLC 4Q’24 and FY’24 Results

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-3

    英・豪銀行連合、中小企業のスコープ3把握支援で新会社 50兆ドル市場開拓へ

    6月24日、英ナットウエスト・グループ、豪州ナショナル銀行(NAB)、英スタンダードチャータード傘…
  2. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  3. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る