GenZeroとTrafigura、コロンビアの自然ベース炭素除去プロジェクトの1億米ドル拡張を発表

11月11日、脱炭素化を支援するGenZeroとコモディティ分野のリーダーであるTrafiguraは、コロンビア・オリノコ川流域での景観再生プロジェクト「Brújula Verde」の大幅な拡大を発表した。本プロジェクトは、集約農業や火災によって劣化した土地を修復し、高品質な炭素除去クレジットを創出することを目的としている。1億米ドルの投資により、再生プロジェクトの範囲が倍増し、地域の生物多様性保護とコミュニティへの利益をもたらす見込みである。

プロジェクト運営を担うInverbosquesは、2400万本以上の樹木を植林予定で、地元の雇用促進も図られ、すでに700名以上が雇用されている。また、トラフィグラのマシュー・ネルソン氏は、GenZeroのパートナーシップにより、持続可能な炭素クレジットの供給が強化されると語っている。

GenZeroのフン・リン・ミン氏は、プロジェクトが土壌健全性の回復と在来種の再統合を目指す「復元ブリッジ」コンセプトに基づくことを強調した。さらに、本プロジェクトには、Nature MetricsによるeDNAモニタリング、Arkadiah Technologyによるデジタルモニタリングなど、一流の専門技術が採用されている。最初の炭素クレジット発行は2025年後半を予定しており、地域コミュニティとの収益分配も行われる予定である。

同取り組みは、環境再生と地域社会への貢献を両立する持続可能な炭素除去モデルとして、国際的な注目を集めている。

【参照ページ】
(原文)GenZero and Trafigura Announce US$100M Expansion of the Brújula Verde Nature-Based Carbon Removals Project in Colombia
(日本語参考訳)GenZeroとTrafiguraは、コロンビアのBrújula Verde自然炭素除去プロジェクトの1億米ドルの拡張を発表した。

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る