UNDO、Microsoftと炭素除去の拡大契約を締結:1.5万トンのCO₂を大気中から除去

9月24日、UNDOはMicrosoftとの新たな契約を締結し、今後15,000トンの二酸化炭素を大気中から恒久的に除去する計画を発表した。本契約は、風化促進技術(ERW)を活用し、英国とカナダで65,000トンのシリケート岩を散布するものであり、Microsoftの2030年までにカーボンネガティブを達成する目標にも貢献する。

風化促進技術(ERW)の概要

ERWは、火山岩を粉砕して農地に散布し、CO₂を地中に封じ込める手法。雨水に含まれるCO₂が岩石と反応し、長期間にわたり炭素を固定する。この手法は、農業の土壌にも有益で、肥料の使用を減らし、作物の健康を向上させる効果もある。

Microsoftとの提携による科学的研究の推進

UNDOは、Microsoftの資金提供により、カナダのオンタリオ州や英国で新たなフィールドトライアルとモニタリングサイトを設置し、ERWの科学的データを収集する。特にカナダでは、QUEEN’S大学やニューカッスル大学の研究農場での実験を行い、ERWプロセスの最適化に必要なデータを提供する計画だ。

UNDOのCEO、ジム・マン氏は、「この契約はERWがスケーラブルな炭素除去方法であることを示し、科学的研究を進めるための重要なステップである」と述べている。

【参照ページ】
(原文)UNDO Signs Follow-On Enhanced Rock Weathering Carbon Removal Deal with Microsoft
(日本語参考訳)UNDO がマイクロソフトと強化された岩石風化炭素除去契約を締結

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…
  2. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  3. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る