6月30日、アリババグループ傘下のAlibaba Cloudは、事業活動や製品による二酸化炭素排出量の測定、分析、管理を支援するサステナビリティプラットフォームEnergy Expertのグローバルローンチを発表した。本SaaS型サービスは、省エネルギーに関する推奨事項を提供し、顧客のサステナビリティへの取り組みを加速させる。
アリババグループは、昨年カーボンニュートラル宣誓を公表した。同社は、「スコープ3 +」の概念を提唱し、エネルギー効率の高い技術を顧客やビジネスパートナーと共有し、二酸化炭素排出量を削減するための共同努力を約束している。
Energy Expertは、企業や製品レベルでの炭素会計と報告プロセスを自動化し、サステナビリティの影響に関する統計情報をリアルタイムで取得することで、情報に基づいた意思決定を可能にする。また、日々の事業活動や製品の全ライフサイクルから排出される炭素の発生源の特定や、カーボンフットプリントの定量化を行うことができる。さらに、ダッシュボードやオンラインレポートによる視覚化によって、リアルタイムの炭素排出パターンやサステナビリティパフォーマンスの進捗状況を可視化できる。
中国では、本ツールは今年2月に展開されている。これまでに2,000社以上の企業で利用され、2月以降、1日あたり200万キロワット時以上のエネルギー節約、40万トンの二酸化炭素排出量の削減を実現しているという。
Energy Expertは、杭州にあるアリババ本社のサステナビリティ対策でも重要な役割を果たした。空調システムのインテリジェント制御や、年間120万kWhを発電する屋上太陽光発電パネルの設置などを通し、ピーク時以外の電力消費を30%削減、夏季の空調エネルギー使用量を17%削減するなど、本社のエネルギー効率の最適化に貢献した。
【参照ページ】
(原文)Alibaba Cloud Launches Carbon Management Solution – Energy Expert
(日本語訳)Alibaba Cloud、カーボンマネジメントのソリューションを提供開始