信用格付会社Fitch、企業セクターの気候変動脆弱性スコアを拡大

信用格付会社フィッチ、企業セクターの気候変動脆弱性スコアを拡大

4月25日、信用格付会社Fitch Ratingsは、自動車製造、航空宇宙・防衛、運輸、技術・メディア・通信などの新しいセクターについて、低炭素化リスクに対するセクターのエクスポージャーを検証する気候脆弱性スコアを公表し、今後数ヶ月間にさらに展開する予定を明らかにした。

新しいスコアは、国連責任投資原則の「Inevitable Policy Response Forecast Policy Scenario(IPR FPS)」に基づくものである。2021年10月に発表されたIPR FPSは、投資家、企業、市民社会など様々なソースから、2025年までに気候政策が大幅に加速するという確信度の高い予測を打ち出している。

Fitchは輸送部門のスコアを購読料なしで公開している。レポートによると、航空会社は2025年のスコアが30で2050年には50に上昇、船舶は2番目に脆弱で、鉄道は最も有利な状況にあるという。スコアは10~90でつけられ、10は混乱がほとんど予想されず、移行から利益を得る可能性を示し、90は中核的事業活動に対する存続の危機を意味する。

Fitchは、気候脆弱性スコアの対象を全セクターに拡大することを目指しており、5月と6月に宿泊・ゲーミング、多角的製造業、金属・鉱業、肥料、ヘルスケア・医薬品、小売・消費財、建築資材、アグリビジネスなどのセクターに関するレポートを追加発行する予定である。

【参照ページ】
(原文)Fitch Ratings Publishes Climate Vulnerability Scores for Corporate Sectors

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る