日立等8社、期間投資家と上場企業を結び付けるESGサービス「SFP-ESS」を提供開始

10月10日、日立製作所など8社が加盟する一般社団法人サステナブルファイナンスプラットフォーム運営協会は、ESG(環境、社会、ガバナンス)分野で機関投資家と上場企業をシームレスに結びつけるデジタルプラットフォーム、「Sustainable Finance Platform / Engagement Support Service(SFP-ESS)」のサービス提供を、10月16日から開始すると発表した。同協会の構成会社には、日立製作所、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、日本生命保険、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、MS&ADインシュアランスグループホールディングスの8社が含まれている。

SFP-ESSは、機関投資家が上場企業に対して期待するESG情報開示のニーズを、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が運営するSASBスタンダードに基づいて登録する。上場企業は、登録された情報を参照し、自社のESG情報開示方針の策定に活用することができるようになる。このプラットフォームの運営は日立製作所が担当する。

さらに、上場企業は自社のESG情報をテンプレートに基づいて登録することで、正規化されたESG情報を運用会社と上場企業の双方から検索できるようになる。また、コミュニケーション支援サービスも提供され、日程調整、質問・対話のログ管理、マイルストーンの評価などが含まれている。

SFP-ESSのサービス料金は、上場企業に対しては年間60万円、機関投資家に対しては年間40万円である。ベータ版としてサービスを提供し、2024年10月以降にサービス内容や料金を再評価する予定である。

本サービスは、IFRS(国際財務報告基準)S1及びS2に対応する予定であり、IFRS財団からライセンスが付与される初めての日本のプラットフォームとしての地位を確立する。

SFP-ESSは、大型株だけでなく、中小型株の上場企業にも積極的に提供される予定で、ESG分野での情報共有とコミュニケーションを向上させる新たなツールとして期待されている。

【参照ページ】
ESG投資を促進するデジタルプラットフォーム「Sustainable Finance Platform / Engagement Support Service」10月16日(月)よりサービス提供開始

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-18

    EC、サステナビリティ報告に「緊急修正措置」 先行企業の負担を軽減

    7月11日、欧州委員会は欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)に対する的を絞った「緊急修正措置」…
  2. 複雑化する制度を整理:課題別サステナビリティ情報開示の進め方

    2025-7-17

    複雑化する制度を整理:課題別サステナビリティ情報開示の進め方

    サステナビリティ情報開示の実務の“今”に応じたオリジナル解説記事のご案内 サステナビリティ情…
  3. 2025-7-17

    カリフォルニア州、企業の気候情報開示でFAQを発表 – 報告義務の具体策示す

    7月9日、カリフォルニア州大気資源局(CARB)は、州内で事業を行う大企業に温室効果ガス(GHG)…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る