【化学業界向け】TNFD対応に向けたLEAP分析:開示で押さえるべき5つの論点

化学業界の企業がTNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures :自然関連財務情報開示タスクフォース)対応に取り組む際に直面するのが、「課題をどこまで捉えたらよいか」という問いではないだろうか。自然課題を広く設定しすぎると、評価指標が膨大になり、何から手を付けるべきかわからなくなりがちだ。
その自然課題の設定、自然への依存とインパクト、これらによるビジネスのリスクと機会を体系的に評価・開示するために有効なのはTNFDのLEAPアプローチだ。ただし、化学・素材業界の場合、複雑なサプライチェーンに加え、下流での排出、廃棄処理、再資源化まで、評価の対象が広い。限られた人員でこの広範囲を一度に把握・開示することは、現実的には難しい。
本稿では、初めてTNFD開示に取り組む企業から、現状の開示をさらに高めたい企業まで、化学業界ならではのLEAP分析の論点を整理する。
この記事で分かること
✅化学企業のLEAP分析、初年度に絞るべき分析範囲と着手順
✅Locate〜Prepareの各フェーズで使える化学セクター特有の実践ポイント
✅見落としがちな3つの落とし穴と、上流・下流別の対応方針
化学業界の企業のLEAPアプローチ実践ポイント
①【Scoping】TNFD LEAP分析の前に:化学業界の企業はどのように分析範囲を絞るか
化学関連企業は、多数の拠点や複雑なバリューチェーンを持つ場合が多い。まずは、どこの拠点を対象とするか分析範囲を決める基準を整備するとよいだろう。基準の考え方は、次のとおり。
🔓【会員限定】実務的な内容を解説:
- 【実務解説】化学系企業がLEAPアプローチを実践する際のポイント
- 【業界別整理】化学業界における自然関連リスク・機会の具体例と機会特定の視点
- 【対応方針例】上流・直接操業・下流で整理する化学業界の実務対応
- 【要注意論点】化学業界の対応検討で見落としやすい3つの落とし穴
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<執筆者>

マルティネス リリアナ(ESGJournalスペシャリストライター)
サステナビリティ学修士。シンクタンクにて、海洋・大気環境分野を中心とした環境政策・制度検討支援(調査・分析)に従事。また、国際海事機関(IMO)における海洋環境関連条約の技術・政策議論にTechnical Advisorとして参画した経験を持つ。その後、 Big4 ファームにて、気候変動、ネイチャー課題を中心とした企業向けアドバイザリー業務に従事。現在は 非財務情報開示フレームワークからサステナビリティを巡る国際動向まで、企業実務の視点からオリジナル解説およびホワイトペーパーを執筆。

