
10月3日、ESG報告・DDサービスを提供する香港のディジネックスは、デンマーク・コペンハーゲンのESGデータ会社Matter DK ApSの買収完了を発表した。全株式対価による取引で、評価額は1300万ドルに上る。これによりディジネックスは、サステナビリティ分野におけるAI駆動型のESGデータおよび分析でのリーダーシップを強化する。
Matterはポートフォリオレベルのサステナビリティ分析を可能にする直感的な解析プラットフォームや、Nasdaq eVestmentなどを支える柔軟なAPI統合、SDGsや各国規制に整合した詳細かつ追跡可能なESGデータセットを有している。ディジネックスの既存プラットフォーム「diginexESG」との統合により、企業・政府・金融機関はデータ収集の効率化、報告精度の向上、持続可能な投資判断を一層推進できる体制となる。
取引は5月23日の基本合意覚書、8月18日の最終契約、8月29日の補足契約を経て実現。発行されたディジネックス普通株式は計124万1496株で、18か月間のロックアップが設定された。またMatter経営陣には23万8752株の報酬株式が付与され、12か月および24か月後に段階的に権利が確定する。さらに、取引仲介手数料として6万2074株が第三者に発行された。
ディジネックスのマイルズ・ペルハム会長は「Matterの革新的なデータと我々のRegTech技術を融合することで、サステナブルファイナンスにおける強力な基盤を築ける」とコメントした。Matterのニールス・フィベックCEOも「グローバルに分析・APIソリューションを拡大できる重要な契機だ」と述べた。
今回の買収により、ディジネックスはGRI、SASB、TCFDなど19の国際基準に対応する包括的ESGソリューションを提供し、透明性とデータ主導のサステナビリティを推進する。