
10月6日、TotalEnergiesとヴェオリアは温室効果ガス排出削減と水資源保全を目的に、エネルギー転換およびサーキュラーエコノミー分野での協力強化に向けた覚書を締結した。両社は産業分野の技術を統合し、革新的なプロセスの拡大と将来課題に対応する研究を推進する。
ヴェオリアは水資源管理と新廃棄物資源の再利用、TotalEnergiesはメタン排出の測定・削減や低炭素エネルギーの供給に強みを持つ。ヴェオリアは埋立地において、TotalEnergiesのドローン技術「AUSEA」を用いたメタン排出計測の導入を検討しており、初期試験では高精度な測定と漏出箇所の特定が確認された。これにより、ヴェオリアは2032年までにメタン排出の80%回収を目指す。
また、TotalEnergiesは2030年までに水ストレス地域で淡水取水量を2021年比20%削減する目標を掲げており、ヴェオリアは排水再利用や水処理技術で支援する。両社はすでにサウジアラビアでSATORPと提携し、産業用水の再利用プロジェクトを開始している。
脱塩分野では、TotalEnergiesがヴェオリアの施設に低炭素エネルギーを導入し、オマーンで最大規模の太陽光発電併設海水淡水化プラントを建設済みだ。ヴェオリアは2030年までに脱塩能力を倍増させる計画を進めている。
さらに両社は、風力発電機や太陽光パネル、電池に用いられるレアアースなど未活用の戦略的資源の回収技術開発にも取り組む。ヴェオリアのエステル・ブラクリアノフCEOは「両社の知見を結集し、産業競争力とエコロジカル・トランスフォーメーションを加速する」と述べ、TotalEnergiesのパトリック・プイヤネCEOも「協力によりエネルギー転換とサーキュラーエコノミーに具体的な成果をもたらす」と強調した。
(原文)TotalEnergies and Veolia Join Forces for the Energy Transition and the Circular Economy
(日本語参考訳)TotalEnergiesとVeoliaがエネルギー転換と循環型経済に向けて協力