ノルウェーとスイス、CO₂回収・貯留で国際協力を強化する画期的合意締結

6月17日、オスロで開催された「ロングシップ」発足式において、ノルウェーとスイスは二国間協定に署名し、二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)および炭素除去(CDR)分野での国境を越えた協力を強化する方針を示した。

本協定は2024年5月に締結された意思表明に基づき、パリ協定第6.2条に沿ってCO₂の国際輸送および恒久的貯留、排出削減効果の移転に関する法的枠組みを確立した。協定発効から1年で、民間企業間のCDR移転に関する世界初の商業契約も発表された。

スイスのロースティ環境・交通・エネルギー・通信相は、「本協定は脱炭素化の手段を補完するものであり、イノベーションと経済成長の機会でもある」と語った。

ノルウェーのアースラント・エネルギー相は「27年以上の安全なCO₂貯留の実績を活かし、欧州のパートナーを支援する」と述べ、気候環境相のエリクセン氏も「排出削減だけでなく除去も必要。制度構築の第一歩だ」と指摘した。

(原文)Norway and Switzerland sign Agreement on cooperation on Carbon Capture, Utilisation and Storage and Carbon Dioxide Removal
(日本語参考訳)ノルウェーとスイス、二酸化炭素回収・利用・貯留および二酸化炭素除去に関する協力協定に署名

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-6-26

    EU炭素国境措置、簡素化で合意 中小企業の9割が対象外に

    6月13日、欧州議会とEU理事会は、域外からの輸入品に事実上の炭素税を課す「炭素国境調整メカニズム…
  2. 2025-6-25

    IFRS財団、ISSB基準の実務導入を支援する新eラーニングモジュールを公開

    6月13日、IFRS財団は、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定した基準の理解と導入を…
  3. 2025-6-25

    バーゼル委員会、銀行の気候リスク開示・自主的枠組みを公表

    6月13日、世界の主要な銀行規制当局で構成されるバーゼル銀行監督委員会は、銀行が抱える気候関連の金…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る