イベルドローラ、株価連動型グリーンボンドを発行

3月20日、イベルドローラは、株価に連動したグリーンボンドを発行し、4億ユーロを調達したことを発表した。期間は5年で、クーポンは1.5%に設定されている。このボンドは、発行企業の株価の動向に連動するリターンが特徴であり、イベルドローラは満期の3か月前にコールオプション(早期償還)を行使できる。このオプションは差額の支払いによって行使されるため、イベルドローラは株式を発行したり引き渡したりすることはなく、既存の株主に対する希薄化効果はない。

この取引は、JPモルガン、ナティクシス、みずほ、モルガン・スタンレーの4つの国際的な大手銀行と共に行われた。同時に、イベルドローラはボンド内で販売されたものと同一のヘッジオプションを取得し、株価が一定水準を超えて再評価された場合のリスクに対してカバーを行う。この水準は今後数日で決定される予定である。

株価連動型ボンドとオプション購入の組み合わせは、従来の資金調達に比べてコスト面での優位性を提供し、機会主義的な資金調達の一環と見なされている。イベルドローラが株式に連動した構造的なボンド市場に参入するのは今回が初めてではない。2022年には4億5千万ユーロの株価連動型グリーンボンドを発行し、2015年には5億ユーロの取引を行い、2020年にはさらに2億ユーロを追加している。

(原文)Iberdrola issues a €400 M share price-linked green bond
(日本語参考訳)イベルドローラ、4億ユーロの株価連動型グリーンボンドを発行

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025-8-22

    サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025年8月8日、金融庁は、「2027年版EDINETタクソノミの開発案」を公表した。これは、I…
  2. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る