CSRD・ESRS項目のトピック別開示項目の紹介(E1-E5,S1-S4,G1)#2

CSRD・ESRS項目のトピック別開示項目の紹介(E1-E5,S1-S4,G1)#2

2024年1月から適用が開始されているCSRDでは、開示基準が詳細に定められている。開示基準であるESRSは、全般的開示要求事項と10の課題とに分けられている。前半のコラムでは、各課題に共通していた全般的開示要求事項について紹介した。今回は、10の課題ごとにどのような開示が求められているか紹介する。環境・社会・ガバナンスごとに具体的な開示項目の事例をトピック(分類)ごとに示しているので、何を開示することが求められているか概略を一目で把握できる。

CSRD/ESRSとは

CSRDは、欧州内のサステナビリティ報告を標準化し、金融機関・投資家などを含むマルチステークホルダーに向け「比較可能」かつ「信頼性の高い」情報提供を実現することを目的としている。CSRDにおいては、主に適用対象や時期、開示プロセスや保証について説明されており、開示基準は、ESRSにて規定されている。

ESRSは、2つの一般的基準(ESRS 1、2)と10の課題ごとの基準(環境・社会・ガバナンス:ESRS E1-5、S1-4、G1)に分かれている。特に、10の課題ごとの基準は、TCFD(Task Force on Climate-Related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)とも整合している。


以降のコンテンツは無料会員登録を行うと閲覧可能になります。無料会員登録を行う

すでに登録済みの方はログイン画面へ

執筆者紹介

竹内 愛子 (ESG Journal 専属ライター)
大手会計事務所にてサステナビリティ推進や統合報告書作成にかかわるアドバイザリー業務に従事を経て、WEBディレクションや企画・サステナビリティ関連記事の執筆に転身。アジアの国際関係学に関する修士号を取得、タイタマサート大学留学。専門はアジア地域での持続可能な発展に関する開発経済学。

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る