8月7日、米リーバイ・ストラウス(リーバイス)が、持続可能な綿花栽培を促進する国際的な非営利団体(NPO)「ベター・コットン・イニシアティブ(BCI)」の理事ポストから退任する可能性が判明した。リーバイスはBCIの創設メンバーの1社で、同組織への強い支持を表明してきた。
退任は、綿花の産地である中国・新疆ウイグル自治区での人権侵害疑惑への対応を巡り、BCI内で意見が分かれていることが背景にある模様。
BCIはリーバイスのほか、スポーツ用品大手の米ナイキや独アディダスなどが加盟するファッション業界の連合組織だ。
ウイグル問題を巡り中国政府と対立したことで、加盟企業の一部は不買運動に直面して中国販売が落ち込むなどしており、BCIは何カ月も対応に苦慮していた。この問題に絡み、スウェーデンのH&Mは今年に入り、中国のネット上からほぼ消された経緯がある。
BCI理事を務める他のファッションブランド2社は、H&Mとアディダスだ。いずれもウイグル問題に対する当初のBCIの立場に反発した消費者からのボイコットに見舞われた。
【参照ページ】リーバイス、綿花NPO理事辞任へ 新疆問題が火種