11月14日、半導体大手のインテルは、気候変動フットプリントを削減し、排出量削減目標を達成するための戦略をまとめた「Climate Transition Action Plan(気候変動移行アクションプラン)」を公表した。2050年までに上流のバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量をネット・ゼロにするという新たなコミットメントも発表した。
新たなコミットメントは、インテルが昨年発表した一連の気候変動目標に追加されるもの。これには、2040年までにグローバル事業全体でネット・ゼロ・エミッションを達成、2030年までにサプライチェーンの排出量を少なくとも30%削減、さらにグローバル事業全体で再生可能エネルギーによる電力使用を100%にする、施設の省エネルギーに3億ドルを投資などが含まれている。
インテルの最新の企業責任報告書によると、スコープ3の排出量は、インテルのカーボンフットプリントの大部分(約94%)を占め、約24%は上流活動(主に同社のサプライチェーンを起源とする)によるものである。
「Climate Transition Action Plan」は、目標を達成するためにインテルが計画する一連の行動を定めたものである。上流のバリューチェーンにおける排出量削減を目標とした短期的な行動には、再生可能エネルギー100%およびネット・ゼロの目標を設定し、プロジェクト・ロードマップを作成するようサプライヤーに要請することに加え、再生可能エネルギーへの転換を進める取り組みについて半導体バリューチェーンの他の企業と提携することが含まれる。
製品使用による川下活動は、インテルの排出量の約70%を占めている。これらの排出量に対処するための行動には、2030年までにクライアントおよびサーバー用マイクロプロセッサのエネルギー効率を10倍改善する、将来のクライアントフォームファクタ用プラットフォーム・リファレンス・デザインの二酸化炭素排出量を30%以上削減する、スマートグリッド技術ソリューションを提供することでより多くのグリッド再生可能電力を可能にすることなどが含まれる。