DHL、サプライチェーン部門の脱炭素化に向けてクリーン燃料に320億円超を投資

DHL、サプライチェーン部門の脱炭素化に向けてクリーン燃料に約327億円以上を投資

11月15日、DHLグループのコントラクトロジスティクス部門であるDHLサプライチェーンは、輸送車両のグローバルな持続可能性基準を設定し、排出量を大幅に削減することを目的とし、今後3年間で化石燃料の代替燃料に2億ユーロ(約327億円)を追加投資することを含む、新たなグローバルグリーン輸送方針を発表した。

新方針の発表は、DHLが2021年に発表した「サステナビリティ・ロードマップ」に続くもので、ゼロエミッションのe-ビークルの拡大、代替航空燃料、気候ニュートラルビルを中心に、CO2排出量削減のための施策に10年間で70億ユーロ(約1兆1,341億円)を投資する計画が盛り込まれている。

DHLサプライチェーンCEOのOscar de Bokによると、同社の計画では、2026年までに全車両の30%を持続可能な燃料で運行する。2億ユーロ(約327億円)の投資に加え、新方針ではまず、約2,000台の車両を従来の燃焼エンジンから、水素化植物油、バイオガス、電気、水素などの代替燃料に移行させる。

DHLによると、本投資により、1年間に約30万トンのCO2排出量が削減されるという。これは、1台あたり1日500キロメートルの距離を走行するトラック2,200台が排出するCO2量を相殺することに相当する。

グリーン輸送方針は、利用可能性、インフラ、市場あたりのコストなどの要素に基づき、最も適切なグリーンな代替手段についてのガイダンスを提供する、と同社は述べた。新方針は、輸送部門におけるDHLサプライチェーンの自社車両からの排出量の94%を占める、排出量の最も多い17カ国への投資を対象とする。

【参照ページ】
DHL Supply Chain introduces Green Transport Policy to set a global sustainability standard for its transport fleet

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
  2. MUFG

    2024-4-30

    MUFG、サステナブルファイナンス目標を100兆円に引き上げ

    4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、サステナブルファイナンスの実行額目標を…
  3. 2024-4-30

    経産省とJPX、SX銘柄2024として15社を選定

    4月23日、経済産業省と東京証券取引所(JPX)はサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX…

ページ上部へ戻る