米連邦地裁、洋上風力「エンパイア・ウィンド」建設再開を認める

1月16日、米国の連邦地裁はニューヨーク沖で進められている大規模洋上風力発電事業「エンパイア・ウィンド」について、建設作業の再開を認める暫定差し止め命令を出した。事業主体はノルウェーのエネルギー大手Equinorの米国子会社で、同プロジェクトはすでに全体の6割以上が完成している。

判断を下したのはU.S. District Court for the District of Columbia。同地裁は、米内務省が2025年12月22日に出した建設停止命令について、訴訟の審理が続く間、効力を一時的に停止することを認めた。これにより、外大陸棚(OCS)における建設作業は再開可能となった。

内務省の停止命令を巡る訴訟自体は今後も継続されるが、エンパイア・ウィンド側は当面、安全を最優先に工事再開の準備を進める方針だ。また、米政府と連携し、事業の安全性や信頼性、責任ある運営を確保するとしている。

エンパイア・ウィンドは、ニューヨーク州エネルギー研究開発局New York State Energy Research and Development Authority(NYSERDA)との契約に基づいて開発が進められている。完成すれば、約50万世帯分の電力を供給できる見通しで、電力需要が急増する中、州の電力系統の安定化に寄与する重要な再生可能エネルギー源と位置づけられている。

近年、米国では洋上風力を含む再生可能エネルギー開発を巡り、政権交代や政策転換の影響で事業の先行きが左右されるケースも少なくない。今回の司法判断は、そうした不透明感の中で進められてきた大型洋上風力事業にとって、ひとつの転機となりそうだ。

(原文)Empire Wind granted preliminary injunction allowing construction to resume
(日本語参考訳)エンパイア・ウィンドは建設工事の再開を許可する仮差し止め命令を出した

関連記事一覧