ECB、気候・自然リスクを中核業務に定着 政策・監督・運営で実装進展

1月16日、欧州中央銀行(ECB)は「気候・自然計画2024–2025」を完了し、気候変動および自然関連リスクを日常業務に本格的に組み込んだと発表した。過去2年間で、政策判断に反映するリスク評価の高度化、銀行監督の強化、自身のポートフォリオと業務運営の改善を進め、ユーロ圏銀行システムの安定確保と中銀の使命遂行能力を高めた。
金融政策面では、ユーロシステムの担保枠組みに気候・自然の観点を統合し、社債保有の炭素排出量を削減した。排出量取引制度(ETS2)などの移行政策も、マクロ経済分析と見通しに組み込まれている。データとリスク評価では、Fit-for-55を含む気候ストレステストやシナリオ分析を実施・主導し、統計指標を新手法・新データで更新。サステナブル・ファイナンスの動向、排出削減、気候由来の物理的ハザードの影響把握を改善した。
銀行部門の強靭性も向上し、必要に応じて拘束力ある決定を含む監督フォローが行われている。自組織の運営では、非金融政策ポートフォリオに気候配慮を継続的に反映し、2019年比で2024年の自家排出を39%削減した。自然分野では、自然劣化が金融政策に与える含意を戦略文書に明記し、水関連リスクの重要性を示す研究成果を公表した。
今後は①グリーン移行(銀行の移行計画評価、エネルギー・財政コスト分析)、②物理的影響への対応(分析・データ・監視の強化)、③自然関連リスク(特に水)を重点に、既存施策と連動して取り組みを強化する。
(原文)ECB advances climate and nature work after delivering on 2024-2025 plan
(日本語参考訳)ECBは2024~2025年の計画を達成し、気候と自然への取り組みを前進させる

