自然犯罪と闘うための新たなグローバル・イニシアティブが結成

8月23日、ノルウェー、米国、ガボン、地球環境ファシリティ(GEF)、UNODC、インターポールが主要な環境保護団体に加わり、世界資源研究所が主催する「自然犯罪アライアンス」が発足した。

自然犯罪とは、伐採、採掘、野生生物の取引、土地の転用、漁業に関連する犯罪、およびそれらが融合した違法行為の犯罪形態を包含する言葉である。自然犯罪は、世界最大の不法経済のひとつであり、政府、地域社会、企業にとって、環境、経済、安全保障の面で深刻な課題をもたらしている。

ノルウェー、米国、ガボンの各政府は、自然犯罪アライアンスに初めて加盟した。本アライアンスは、政治的意思を喚起し、財政的コミットメントを動員し、自然犯罪とそれが収束する国際的犯罪行為と闘うための活動能力を強化する、世界的なマルチセクター・ネットワークである。

アライアンスの包括的なアプローチは、国連薬物犯罪事務所(UNODC)や国際刑事警察機構(インターポール)に加え、最前線で活動する擁護者、市民社会組織、民間セクターの代表の参加を歓迎し、人と地球を守るためのマルチセクターの共同行動の重要性を強調している。

アライアンスは、バンクーバーで開催されたGEF総会のサイドイベントで正式に発足した。発足イベントでは、幅広い分野の代表者が集まり、アライアンスが自然犯罪に対する世界的な対応をどのように活性化できるかについて議論した。また、アライアンスの創設メンバーによる共同声明「自然犯罪に関するバンクーバー声明」も発表された。

【参照ページ】
(原文)THE VANCOUVER STATEMENT ON NATURE CRIME
(日本語参考訳)自然犯罪に関するバンクーバー声明

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-8

    IBM、ESGデータプラットフォームにCSRD対応機能を追加

    4月30日、IBMは、ESGデータの収集、分析、報告プ​​ラットフォーム「IBM Envizi」の…
  2. 2024-5-8

    IFRS、EFRAG、ISSB/CSRD報告基準に双方に対応する企業向けガイダンスを発行

    5月2日、IFRS財団と欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、ESRS-ISSB基準の相互に共…
  3. 2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
ページ上部へ戻る