LSEG、 Siglarと提携 荷主の船積み意思決定に炭素コストを組み込むことを可能に

LSEG、 Siglarと提携し、荷主の船積み意思決定に炭素コストを組み込むことを可能に

7月27日、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)は、LSEGのデータ、ニュース、分析、生産性向上ツール「ワークスペース」を活用し、企業が海運の低炭素化オプションを評価できるようにすることを目的に、海運排出量分析会社Siglar Carbonと合意したと発表した。

LSEGによると、EUは排出量取引制度(ETS)を拡大する準備を進めており、そのキャップ・アンド・トレード方式による炭素価格決定プログラムに海運部門も含めることを決定した。EUは最近、2024年1月から海運を含む新たなセクターをETSに含める計画を発表したが、炭素排出のコストを考慮しない船主、用船者、貿易業者にとってはコスト増となる。

両社の分析によると、貿易業者や用船者の炭素排出コストは、炭素効率に優れた船舶や航路計画を選択することで、50%も削減できるという。

ノルウェーを拠点とするSiglarは、ビッグデータと分析を活用し、海運業界におけるCO2排出量削減のための知見を提供している。今回の契約は、Siglarの排出量に関する知見と炭素市場および業界の排出量分析を組み合わせることで、ユーザーが商業海運の意思決定におけるカーボンフットプリントを理解、予測、改善し、関連する炭素コスト・エクスポージャーをコントロールできるよう支援するものである。これにより、データによって最も炭素効率の高い海運代替手段を見つけることができる。

【参照ページ】
(原文)Emissions insights could cut EU-mandated carbon costs of shipping by 50%
(日本語参考訳)LSEG、 Siglarと提携 荷主の船積み意思決定に炭素コストを組み込むことを可能に

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
  2. MUFG

    2024-4-30

    MUFG、サステナブルファイナンス目標を100兆円に引き上げ

    4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、サステナブルファイナンスの実行額目標を…
  3. 2024-4-30

    経産省とJPX、SX銘柄2024として15社を選定

    4月23日、経済産業省と東京証券取引所(JPX)はサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX…
ページ上部へ戻る