7月17日、投資大手のBlackRockは、iShares取締役会の承認を前提に、同社のiShares・コアS&P500ETF(運用資産額約43兆円、同社最大のETF)に議決権行使選択プログラムを拡大する予定であることを発表した。
これにより、S&P500連動型上場投信の300万を超える株主口座に、投資家自身が委任状による議決権行使の選択をコントロールできるプログラムが開放されることになる。
今回の発表は、BlackRockの議決権行使選択プログラムを2021年に導入することを受けたもので、まずは年金基金、保険会社、企業などの機関投資家が米国と英国で運用する一部の口座で導入される。BlackRockは昨年、議決権行使選択権を個人投資家にも拡大する方針を示し、プログラムの拡大に取り組んできた。
S&P500ETFへのプログラム拡大により、議決権行使の選択肢はBlackRockのインデックス株式AUM総額の2.3兆ドル(約330兆円)、つまり全世界のインデックスAUMの半分以上が開放される。
新プログラムでは、適格投資家は一連のサード・パーティ・ポリシーを提供され、このポリシーはファンドの保有比率に応じて委任状投票用紙を分割するために使用される。また、BlackRockのインベストメント・スチュワードシップ・ポリシーに従って投票を継続するオプションも提供される。
同社は、S&P500 ETFパイロット・プログラムを利用して、投資家の関心、委任状投票のインフラ、利用者の経験を評価し、プログラムのさらなる拡大を検討するとしている。
【参照ページ】
(原文)BlackRock to expand proxy voting choice to retail ETF investors
(日本語参考訳)BlackRock、最大のETFで個人投資家への議決権行使の選択肢を拡大