Ford、約2,807億円を投じて建設した初のカーボンニュートラルな組立工場をオープン

Ford、約2,807億円を投じて建設した初のカーボンニュートラルな組立工場をオープン

6月12日、自動車大手Fordは、同社の次世代EVを製造するために20億ドル(約2,807億円)を投じて施設を改造し、ドイツ・ケルンに史上初のカーボンニュートラルな車両組立工場を開設したと発表した。

1930年創業のケルン市ニーエルにあるFordの工場をケルンEVセンターとして生まれ変わらせた本プロジェクトでは、125ヘクタールの敷地に新しい生産ライン、バッテリー組み立て、最先端の工具と自動化を備え、年間25万台以上のEVを生産できるようになった。

同社は、カーボンニュートラルの達成を可能にする、生まれ変わった施設のいくつかの重要な特徴を説明した。例えば、施設は100%認証された再生可能な電気とバイオメタンで操業し、外部の発電所と廃棄物焼却場が専用の蒸気ネットワークを通じてカーボンニュートラルな熱を発生させる。施設を暖めるための熱は、外部の発電所とゴミ焼却場で発電され、専用の蒸気ネットワークを通じてフォードに提供される。地元のエネルギープロバイダーが対応する排出量を相殺し、プロバイダーは2026年に60%、2035年に100%の排出量削減を計画している。

カーボンニュートラル施設の新設とEVの追加設置は、Fordが2021年に発表した一連のサステナビリティ目標に続くもの。同社は、2050年までにカーボンニュートラルを達成し、2035年までに全世界の製造工場で現地調達の再生可能エネルギーを100%使用するという既存の目標に加え、業務によるスコープ1および2の排出量を2017年から76%、自社製品の使用によるスコープ3のGHGを50%削減すると約束した。また、2035年までに欧州の施設、物流、直接のサプライヤーを含めたフットプリント全体でカーボンニュートラルを達成することを約束した。

【参照ページ】
(原文)FORD OPENS COLOGNE EV CENTER – HOME OF A NEW GENERATION OF ELECTRIC VEHICLES – FIRST CARBON NEUTRAL ASSEMBLY PLANT

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