5月19日、小売大手Tescoと世界自然保護基金(WWF)は、昆虫モニタリング機器開発スタートアップAgriSoundと提携し、英国のリンゴ園数カ所で、花粉媒介者のモニタリングを開始したと発表した。
TescoとWWFが実施した、スタートアップを対象としたアクセラレータープログラム「イノベーション・コネクションズ」の資金提供により、50台の昆虫モニタリング機器「Polly」が、ケント州の3つの場所に設置された。AgriSoundが開発したこの機器は、受粉を媒介するさまざまな昆虫の鳴き声を捕らえ、分析するよう設計されている。3つの大規模な商業用リンゴ園で、野生の草花がもたらす生物多様性の恩恵と、受粉への影響を測定する。
AgriSoundは、花粉媒介者の活動が少ない場所をリアルタイムで特定することで、生物多様性の向上、貴重な花粉媒介者の数、ひいては収穫量を増加させることを支援することができると期待している。
また、花粉媒介者の数の経年変化を測定することで、花粉媒介者の数を増やすための農場レベルでの介入の効果を評価し、生物多様性の向上と人工肥料や農薬使用量の低減も目指す。
【参照ページ】
Blooming marvellous: New insect monitor listens out for bees on UK’s blossoming apple orchards