4月20日、レゴグループとヘルスケア企業のノボ ノルディスクは、エネルギーに特化した気候ソリューション・プロバイダーであるEuropean Energy A/Sとの契約により、一部の製品に含まれる化石由来のプラスチックを、再生可能エネルギーとバイオジェニックCO2の回収により生産されるプラスチックで代替する計画を発表した。
2004年に設立されたデンマークに本社を置くEuropean Energyは、太陽光発電、陸上および洋上風力発電プロジェクトなどのグリーンエネルギー・ソリューションの開発・運営を行っている。現在、デンマークのアーベンラーにeメタノールやグリーン水素などの低炭素燃料を製造するPower-to-X(PtX)施設を開発している。
本契約により、European Energyは、再生可能な電力、水、生物起源CO2を回収して製造される新プラントから、化石燃料に代わるプラスチック製造用のeメタノールをレゴグループとノボノルディスクに納入することになる。納入開始は2024年を予定している。
ノボ ノルディスクは、本合意で得られたeメタノールを使って、インスリンペンなどの医療機器のCO2排出量を削減すると述べている。同社は、2045年までにバリューチェーン全体でネットゼロ・エミッションを達成することを約束しており、環境影響戦略「Circular for Zero」では、再生可能エネルギーの調達、環境に優しい製品の設計、低影響ソリューションに関するサプライヤーとの協力などの分野に重点を置いている。
レゴグループの気候に焦点を当てたサステナビリティ戦略には、製品やパッケージのカーボンフットプリントを削減するために持続可能な材料研究に投資する取り組みが含まれており、同社は再生プラスチックを使用したブロックの開発などのプログラムを推進している。同社は、本契約から得られるeメタノールを、同社のポートフォリオから選択した要素に使用することを検討し、今後数年間でプロトタイプの開発を予定している。
【参照ページ】
(原文)European Energy enters agreement with Novo Nordisk and the LEGO Group to deliver e-methanol as a lower-carbon alternative to conventional plastic production
(日本語訳)レゴ、ノボノルディスク、プラスチック製品に低炭素素材を採用