IKEA、気候変動への影響を軽減するため、バイオベースの接着剤に切り替えへ

IKEA、気候変動への影響を軽減するため、バイオベースの接着剤に切り替えへ

3月1日、IKEAは、同社の温室効果ガス(GHG)排出の大きな原因となっている接着剤の化石由来からバイオ由来への切り替えを開始することを発表した。

IKEAによると、主にボード製造に使用される接着剤の使用は、同社のバリューチェーン全体の気候変動フットプリントの5%を占めるという。同社によると、今回の発表は、化石由来の糊に代わるものを見つけるための10年にわたる試行錯誤の結果だという。

製造時に排出される温室効果ガス(GHG)への対応は、2030年までにバリューチェーンが生み出す排出量よりも多くの排出量を削減するという、気候変動に配慮したイケアの公約の主要部分を占めており、サプライチェーンの排出量はIKEAの気候フットプリントのほぼ3分の2を占めている。IKEAは先月、サプライヤーの再生可能エネルギー利用を支援するプログラムを大幅に拡充することを発表しており、今回のグルー・イニシアティブはそれに続くものだ。

新たな発表の一環として、IKEAは、化石由来の接着剤の使用量を40%、接着剤による気候変動フットプリントを30%削減し、2030年までにサプライチェーン内のほとんどのボード製造工場で、気候変動フットプリントがより小さい接着剤を使用する目標を発表している。また、100%バイオベースの接着剤使用への移行を可能にするため、外部パートナーと新しい接着剤ソリューションを試験的に導入するアクセラレータープログラムを開始したと発表した。

IKEAの取り組みの一例として、リトアニアのKazlu RudaにあるIKEAの工場の1つでは、フードバリューチェーンから切り離された工業的に栽培された植物から作られたトウモロコシ由来のテクニカルスターチを使ったグルーシステムを使用中であると述べている。

【参照ページ】
(原文)IKEA to use bio-based glue for reduced climate footprint
(日本語参考訳)イケア、バイオベースの接着剤を使用し、気候変動への影響を軽減

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る