12月3日 大手ガラス製造・共同パッカーであるEncircとプレミアムアルコール飲料のグローバルリーダーであるDiageoは、2030年までに世界初のネット・ゼロガラスボトルを大規模に製造するためのパートナーシップを締結したことを発表した。
Vidrala傘下のEncircは、チェシャー州のエルトン工場に、ガラスのあり方を変えるような新しい炉を建設する予定である。この炉はグリーン電力と低炭素水素のエネルギーミックスにより、二酸化炭素排出量を90%削減する。2030年までには、炭素回収技術により残りの炭素排出を回収する予定である。
Encircはすでに、持続可能なガラス生産とガラスの未来を支えるリーダー的存在となっている。2021年、Encircはガラス業界のパートナーである「Glass Futures」と共同で、北アイルランド工場にある炉の1つを、Diageoのブラック&ホワイトのボトルを含む多くのブランドで持続可能なバイオ燃料を使った試験を行い、100%リサイクルガラスを使ってこれまでにない持続可能なボトルを作り上げた。本ボトルは、標準的なガラス瓶と比較して、二酸化炭素排出量を最大90%削減することができた。
ガラス製パッケージの脱炭素化は、2050年までにネット・ゼロを達成するという英国政府の公約の重要な部分であり、これは、英国の大手企業が提携し、グリーンエネルギーを利用して大規模な製造を行うという革新的な事例となる。この新しい炉に使用される水素は、政府が支援するHyNet North Westクラスター(英国を代表する産業界の脱炭素化プロジェクト)のパートナーであるVertex Hydrogenから供給される。
また、セントヘレンズを拠点とするGlass Futuresは、ガラス産業の脱炭素化を支援する重要な役割を担っており、Encircにとっても重要なパートナーである。Encircにとって重要なパートナーであり、持続可能な燃料の試用に大きく貢献する。また、Encircとガラス産業の目標達成を支援するために必要な、将来の炉の技術開発にも貢献する。
【参照ページ】
(原文)Encirc and Diageo announce hydrogen powered furnace to change the face of UK glass manufacturing industry
(日本語参考訳)EncircとDiageo、英国のガラス製造業のあり方を変える、水素を利用した炉を発表