12月8日、ワインと蒸留酒のメーカーであるPernod Ricardは、ケンタッキー州マリオン郡にある同社のジェファーソンズ・バーボンブランドの蒸留所に約2億5千万ドル(約344億円)のカーボンニュートラルな投資を行う計画を発表した。
本発表は、Pernod Ricardによる環境持続可能性に焦点を当てた一連の動きの中で最新のもので、最近発表したアイルランドのミドルトン蒸留所を今後4年間でカーボンニュートラルに転換するために5000万ユーロ(約72億円)投資する計画、2026年までにシーバスブラザーズのブランドでカーボンニュートラル蒸留を達成する目標、アブソルートウォッカの瓶の生産用に水素燃焼ガラス炉に最近投資したことなどが含まれている。
同社は、2030年までに全体の二酸化炭素排出量を50%削減し、2050年までにネット・ゼロの軌道をたどるという目標を掲げている。Pernod Ricardは今年、2つのサステナビリティ関連債券の発行を完了し、スコープ1および2の温室効果ガス(GHG)排出量の削減と蒸留所での単位あたりの水の消費量を減らすという目標達成に関連した負債コストで約19億ユーロ(約2,616億円)を調達した。
Pernod Ricardは、新しい蒸留所と倉庫で採用する低炭素技術の概要を説明した。再生可能エネルギーで駆動する電極ボイラー、敷地内の電気トラックと施設用車両(これも再生可能エネルギーで駆動)、太陽光と自然光の大規模な利用などがある。
また、原料や樽の調達には地元の農家やサプライヤーと提携し、米国内の同規模の施設としてはLEED認証を取得する予定であるという。
新しい蒸留所の建設は来年早々に開始され、2025年の完成を目標としている。
【参照ページ】
(原文)PERNOD RICARD DOUBLES DOWN ON THE SUSTAINABLE FUTURE OF AMERICAN WHISKEY WITH KENTUCKY INVESTMENT
(日本語参考訳)パーノドリカール、ケンタッキー州への投資により、アメリカンウイスキーの持続可能な未来に向けた取り組みを強化