6月22日、21世紀金融行動原則事務局は「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(7つの原則) 」を改定した。
21世紀金融行動原則の署名金融機関は、自らの業務内容を踏まえ可能な限り7つの原則に基づく取組みを実践するとしている。303機関(2022年4月1日時点)が署名しており、5つの業務別及びテーマ別のワーキンググループ(運用・証券・投資銀行業務、保険業務、預金・貸出・リース業務、環境不動産、持続可能な地域支援)があり、セミナーやシンポジウム開催等を中心に活動をしている。
今般、2011年の原則策定から 10年が経過し、国内外の環境金融をめぐる動向が著しく進展していることを受け、運営委員会等において原則の見直しが行われた。
2021年度第1回運営委員会では、改定の有無を含め現行の原則を改めて見直すための「原則棚卸タスクフォース(TF)」の設置が合意され、署名金融機関等の立候補により原則棚卸 TF が2021年7月に始動し、2022年5月までおよそ10か月、13回にわたり議論が行われた。
全体を通じた改定ポイントは以下である。
・7 つの原則の位置づけを明確に伝えるため、標題をつける。
・今後 10 年以上にわたって通用するような普遍的な内容を、キーワードで示す。
・環境に偏らず、人権等の社会課題を含めて対象範囲を広くとる。
・ESG問題に日ごろ接していない人でも、理解し実践できる内容にする。
・持続可能な社会づくりに対する日本の金融機関の意気込みを示すため、能動的な言葉を使う。
・情報開示についての原則を、現行の 4 番目から最後の 7 に移動
【参照ページ】
持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(7つの原則)