サステナブル投資グループIIGCC、インフラ投資家向け「ネット・ゼロ・アライメント・ガイダンス」を発表
6月16日、サステナブル投資に特化したグループであるInstitutional Investors Group on Climate Change(IIGCC)は、インフラ投資家がポートフォリオをネット・ゼロ目標に合わせるためのガイダンス案を公表したと発表した。
IIGCCの新ガイダンスは、パリ連携投資イニシアチブ(PAII)のネット・ゼロ投資フレームワーク(NZIF)の新たな構成要素として発表されたものである。2021年に開始されたNZIFは、2050年またはそれ以前に世界全体でネット・ゼロ排出を達成するための推奨行動、指標、方法論を資産運用者に提供する。
本ガイダンスは、インフラストラクチャーという資産の物理的性質や実世界への直接的な影響、また、資産に関わる投資家の幅広さ、そして資産に含まれる幅広い投資タイプから、資産クラスに特有の問題を取り上げている。本ガイダンスの対象となる資産には、空港、鉄道、道路などの交通関連資産、発電、配電、水道事業、再生可能エネルギー資産、通信インフラ、学校、病院、政府の建物などが含まれる。
新刊の提言には、資産家や資産運用会社がネット・ゼロの整合性を長期的に測定するための指標や目標設定の検討事項、整合性目標や実経済の脱炭素化を達成するための実行行動などが含まれている。また、ネット・ゼロ投資戦略との整合性を図るため、科学的根拠に基づく経路でネット・ゼロに整合できない新規のグリーンフィールド資産には投資しないよう、投資家に勧告する内容も含まれている。
IIGCCは、本ガイダンスに関するパブリックコンサルテーションを7月初旬まで実施し、2022年第3四半期に最終的な出版を目指す。
インフラストラクチャーに関する提案は、NZIFの下で提示される6つ目のガイダンスとなる。これまでの他の資産クラスには、上場株式、社債、ソブリン債、不動産、プライベート・エクイティが含まれる。
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【参照ページ】
(原文)CONSULTATION ON PROPOSED COMPONENTS FOR INFRASTRUCTURE
(日本語訳)サステナブル投資グループIIGCC、インフラ投資家向け「ネット・ゼロ・アラインメント・ガイダンス」を発表