日本を除くアジア太平洋地域で政府や企業などが今年これまでに発行したESG債は過去最高水準の2倍に達し、発行件数は前年同期の3倍近くで234件にもなった。
発行規模は過去2年で初めて米国勢を上回った。背景には国際投資家のアジアに対する投資の需要が増していることにあると考えられる。
アジア太平洋のESG債はグリーンボンド(環境債)が最も多く、全体の70%を占めた。
国別は以下の通りで、中国と韓国がもっとも多い。
・中国:51.3%
・韓国:21.2%
金融責任者カリーム・リズビ氏は以下のように説明している
「環境関連の預金やローンの需要、資本市場へのアクセスは記録的水準で推移し、さらに勢いを増している」
「明確なESG戦略の必要性を認識する顧客が増えている。投資家や他の利害関係者がそうした戦略を要求しつつあり、それは彼らが取り残されたくないと思っているからだ」
ESG債市場をけん引してきた欧州も発行規模が2481億ドルとなり、前年同期の少なくとも3倍に増加した。
【参照ページ】 日本除くアジア太平洋のESG債、年初来発行が691億ドルと最高