5月5日、米国エネルギー省(DOE)は、CO2汚染を削減し、気候変動の影響に対処し、地域社会の関与と環境正義を優先させながら高収入の雇用を創出する多様な炭素管理アプローチを推進する3つの取り組みに対して23億ドル(約3,000億円)以上を拠出すると発表した。
1つ目の取り組みとしては、大統領の超党派インフラ法案による22億5,000万ドル(約2,900億円)の意向表明(NOI)で、回収した少なくとも5,000万トンのCO2(ガソリン車約1,000万台が1年間に排出する量に相当)を永久保存できる地中炭素貯蔵プロジェクトを加速する。さらにDOE は、利用可能な CO2貯留施設の数を増やし、重要な炭素管理技術を進歩させるために、2つの資金提供の機会、合計 9,100 万ドル(約120億円)を拠出した。商業用CO2貯留施設と関連産業の拡大は、困難な状況にある地域社会に経済機会を提供し、2050年までにネット・ゼロ経済への公平な移行を実現するというバイデン大統領の目標の達成に貢献する。
CO2除去(CDR)経路は、大気から直接CO2汚染を除去し、CO2の濃度を下げ、気候変動の影響を緩和するものである。炭素回収・貯留(CCS)技術は、発電所や産業施設などの点源から排出されるCO2を回収・貯留することで、CO2排出量を抑制する。CCSとCDRは、年間数億トンのCO2排出を抑制・除去する可能性がある。
【参照ページ】
(原文)Biden-Harris Administration Announces Over $2.3 Billion Investment To Cut U.S. Carbon Pollution
(日本語訳)バイデン-ハリス政権、米国の炭素汚染を削減するために23億ドル以上の投資を発表