4月29日、エネルギー大手Shellは、インドのSprng Energyグループの直接株主であるSolenergi Power Private Limitedを、サステナブル・インフラ投資家のActisから15.5億ドル(約2,000億円)で買収することを発表した。
Actisが2017年に立ち上げたSprngは、インドの配電会社に太陽光発電と風力発電を供給しており、現在のポートフォリオは2.9GW-peak以上の資産と、さらに750GWのプロジェクトがパイプラインにある。
Shellによると、本契約は同社の「Powering Progress」戦略の実現に貢献する。昨年発表された本戦略では、2050年までにスコープ1、2、3の排出量においてネット・ゼロのエネルギー事業となる目標を達成し、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーソリューションに投資する方法を詳述している。同社は最近、ネット・ゼロ・エミッション・ビジネスとなる戦略の実現を加速させるための取り組みの一環として、本社をハーグから英国に移転することを発表した。Shellは現在、100万kWの再生可能エネルギー発電設備を稼働中で、さらに370万kWの建設中または売却を決定しており、将来のプロジェクトのパイプラインにはさらに38万kWの再生可能エネルギー発電設備がある。
今回の買収は、インド国民にとって自然エネルギーがより重要なエネルギー源となるとの想定に基づいている。インドの電力・新再生可能エネルギー省によると、インドの設備容量に占める再生可能エネルギーの割合は、2020年の24%から、2030年には約60%になると推定されている。
【参照ページ】
(原文)Shell to acquire Sprng Energy group, one of India’s leading renewable power platforms
(日本語訳)Shell、2000億円超の買収により再生可能エネルギー容量を3倍に拡大