Microsoft、海上輸送脱炭素スタートアップNautilusの40億円のシリーズBを主導

Microsoft、Nautilus社の3400万ドルの増資を主導

3月16日、Microsoftは同社のM12 venture fundとMicrosoft Climate Innovation Fundを通じて、外航船舶最適化ソリューションスタートアップNautilus Labsの3400万ドルのシリーズB資金調達ラウンドを主導した。Nautilusは今回の資金調達により、顧客の脱炭素化と利益最大化を支援する新製品の開発とともに、新たな人材を採用し世界の主要な海運拠点での事業拡大を目指す。

世界の温室効果ガス排出量の3%を占めるとされる海上輸送は、企業がバリューチェーンの持続可能性を向上させるために、ますます厳しく監視されるようになってきている。サプライチェーンの脱炭素化は、世界の企業の持続可能性への取り組みにおける主要な焦点となっている。これは、ビジネスが気候に与える影響への取り組みが、企業の排出量の大部分を占める「スコープ3」と呼ばれる直接管理外の排出量の削減にますますシフトしているためだ。

Nautilus社のソリューションは、海上輸送の非効率性を解消し、海上サプライチェーンの関係者間のコラボレーションを可能にすることで、オーナーとオペレーターを結びつけ、排出量の削減を実現する。このソリューションは、機械学習ベースの予測を活用し、IoTデータ・天候パターン・発着時間・商業的ニーズを分析して、商業的リターンを最大化しながら燃料の無駄と排出を削減し、航海の経済性に関する予測的洞察を提供する予定だ。

この取引は、Microsoftのベンチャーファンドと気候変動イノベーションファンドにとって初の共同投資となる。この資金調達には、NSS Advisors・Systemiq Capital・Root Ventures・Quiet Capital・TMV・Amplifierなどの投資家が追加で参加した。

【参照ページ】
(原文)Nautilus Labs raises $34 Million in Series B funding to decarbonize ocean shipping, optimize voyage economics in oldest part of supply chain
(日本語訳)Microsoft、海上輸送脱炭素スタートアップNautilusの40億円のシリーズBを主導

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る