1月21日、英国における廃棄物産業改革の一環として廃棄物犯罪者の取り締まり強化が発表された。2つの新しい協議で示された提案は廃棄物犯罪をより厳格に取り締まり、人々や企業が廃棄物を正しく管理できるように支援するものである。
英政府の試算では、フライティッピング(不法投棄)、違法廃棄物放置、違法廃棄物輸出等の犯罪行為は、2019年度に英経済に約9億2,400万ポンド(約1,400億円)の損失を与えている
廃棄物業界の改革では、廃棄物の移動または取引を行う企業の身元調査を強化するとともに、英国中の規制当局が不正な事業者に対して行動を起こしやすくする予定である。また新しい計画では、既存の廃棄物記録管理を見直すために画期的な環境法の権限を使用して強制的なデジタル廃棄物追跡を導入する予定である。これは、廃棄物を取り扱う業者が廃棄物の発生から廃棄、リサイクル、再利用に至るまで、情報を記録することを意味する。これにより規制当局は違法行為をより的確に検知し、ゴミ捨て場、違法な廃棄物輸出などの廃棄物犯罪に対処することが可能になる。
新計画は、2014年以来、廃棄物犯罪に取り組むために環境庁に与えられた6,000万ポンド(約92億円)の追加資金に加え、環境にリスクをもたらす違法廃棄物サイトを阻止するための新しい権限(サイトを封鎖し、不正事業者にすべての廃棄物を清掃させることができるなど)を基盤としている。
これらの改革により、犯罪者による廃棄物処理システムの悪用を阻止し、犯罪者の起訴を容易にすることが可能になる。
【参照ページ】
(原文)Government unveils plans to crack down on waste
(日本語訳)英政府、廃棄物の取り締まり計画を発表