1月12日、英政府は持続可能なバイオマスや廃棄物からクリーンエネルギーである水素を製造する革新的な技術の開発を支援する新しいプログラムを開始しました。
500万ポンド(約7億6,440万)の政府資金を提供する「水素BECCSイノベーションプログラム」は、BECCS(Bioenergy with Carbon Capture and Storage)により生成される水素を製造する技術の開発を支援するものです。BECCSプロセスによって、バイオマスや廃棄物から水素を製造し、その過程で放出される炭素を回収・貯蔵することが可能になる。
本プログラムにおいて、英政府は、関連する技術開発に関し、フェーズ1で合計500万ポンド(約7.8億円)の補助金予算を用意している。中小企業、大企業、研究機関、大学などから応募があり、新たに500万ポンドの政府資金を獲得するための入札が可能となる。1件毎の助成額は最大25万ポンド(約3,900億円)であり、補助対象は、原料素材の事前処理技術、ガス化関連技術、バイオ水素生成技術の3分野である。フェーズ1に続き、さらなる資金を提供するフェーズ2が開始される予定である。
本プログラムは、英国のグリーン産業革命の一環として、低炭素の水素セクターを発展させるという政府の計画を支援するものである。燃焼時に水蒸気しか排出しないクリーンな燃料である水素は、ネット・ゼロへの移行において重要な役割を担っており、輸送や重工業など脱炭素化が困難な分野からの排出を減らすのに役立つ可能性がある。
本プログラムは英国がネット・ゼロへの道を進むのを助けるとともに、新しいグリーン雇用を提供し、民間投資を促進する。
【参照ページ】
(原文)Government launches new scheme for technologies producing hydrogen from biomass
(日本語訳)英政府、バイオマスから水素を製造する技術に対する新たなスキームを開始