7月31日、ISS ESGは新たに温室効果ガス排出量の業界平均原単位データセットを追加したと発表した。本データセットは、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)や欧州銀行監督局（EBA）ピラー3 ESG開示など、気候関連の義務的な開示フレームワークに準拠する必要がある銀行や保険会社を支援する。

新たなデータセットは、非上場企業や中小企業、およびその他のオルタナティブ投資の排出量を推定するために使用できる。特に、データが不足している大規模な企業ポートフォリオの排出量を推定するために銀行を支援する。本データセットは、PCAFの推奨に従ったグローバルおよび地域ベースの産業排出強度平均を提供し、NACEおよびGICS産業分類を含んでいる。

ISS STOXXのESGビジネス責任者であるティル・ユング氏は、「銀行は、EBA基準によって設定された規制要件を満たすために、データの不足などの課題と並行して厳しい実装期限に直面している。ISS ESGは、物理的および移行関連の気候リスクの測定、規制の整合性などで豊富な経験を活用し、広範かつ深いデータセットを開発して銀行のEBAピラー3 ESG報告を効率化することを目指している」と述べている。

ISS ESGの気候ソリューションのその他の主要な強化点として、幅広い気候関連の義務的および自主的な開示要件に対応するための新機能が含まれている。これには、2024年3月にリリースされた包括的なシナリオ整合性発行者レベルのデータセットを基に、主要なポートフォリオレベルの整合性指標を提供することが含まれる。これらの指標には、ポートフォリオレベルの予測温度上昇が含まれる。

【参照ページ】
（原文）ISS ESG Augments Climate Solutions to Include Industry Average Emission Intensity Data
（日本語参考訳）ISS ESG、業界平均排出強度データを含む気候ソリューションを拡充