ノルウェー銀行、トーレセン・タイ・エージェンシーズのダイベストメント指定を解除

10月3日、ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)の執行理事会は、タイ海運大手トーレセン・タイ・エージェンシーズPCLを投資除外(ダイベストメント)指定から解除することを決定した。

同社は、労働条件が極めて劣悪なバングラデシュでの船舶解体作業を理由に、2018年以来NBIMの投資対象から除外されてきた。同社はその後、バングラデシュに廃船を送る慣行を辞めた。したがって排除の根拠はもはや存在しないとして、今回のダイベストメント解除が決定した。この決定は、2023年5月12日の倫理評議会の勧告に基づいている。

理事会はまた、ヒュンダイ・グロービスに対する監視を打ち切ることも決定した。同社は2022年、労働条件の極めて悪いパキスタンとバングラデシュでの船舶解体作業を理由に、観察対象となっていた。同社は責任を持って廃船を処理するための新たな方針を定め、監視の根拠はなくなった。この決定は、2023年5月12日の倫理評議会の勧告に基づいている。

ノルウェー銀行の理事会は、勧告に含まれるすべての側面を独自に評価したわけではないが、ガイドラインに基づき、除外および監視の基準が満たされていることが十分に立証されていると判断している。

【参照ページ】
(原文)Decisions on observation and exclusion
(日本語参考訳)ノルウェー銀行、トーレセン・タイ・エージェンシーズの投資除外指定を解除

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る