8月14日、インデックス開発世界大手米MSCIは、世界的な投資コミュニティー向けに意思決定支援ツールとサービスを提供するデータプロバイダーThe Burgiss Group LLCの残りの66%を買収する正式契約を締結したと発表した。買収金額は6億9700万ドル(約1,000億円)。2020年1月の最初の投資以来、MSCIは総額9億1300万ドル(約1,300億円)を投じてBurgissの全株式を取得することになる。
オルタナティブ投資において35年以上の専門知識を持つBurgissは、プライベート・アセット・データ、アナリティクス、ソフトウェア・アプリケーションを提供している。Burgissのデータセットは、世界中の1万3,000以上のプライベート・アセット・ファンドをカバーしており、195カ国のプライベート・エクイティ、プライベート不動産、プライベート・デット、インフラストラクチャー、天然資源にまたがる累積投資額15兆ドル(約2,000兆円)に相当する。
MSCIは現在、45兆ドル(約6,000兆円)以上の取引とポートフォリオ資産に相当する100万件以上の不動産をカバーするプライベート不動産のデータと分析を提供している。本買収により、MSCIはすべてのプライベート・アセットに関する包括的なデータと深い専門知識を提供することになり、投資家はファンダメンタル情報の評価、パフォーマンスの測定と比較、エクスポージャーの把握、リスク管理、そして強固な分析を行うことができるようになる。
Burgissは2023年に9,000万ドル以上の収益を上げ、EBITDAマージンと営業利益率は10%台半ばになると予想される。本取引は、規制当局の承認と通常の取引完了条件に従い、2023年第4四半期に完了する予定である。Burgissの業績は、MSCIのその他(プライベート・アセット)報告セグメントの一部として表示される。