次期気候変動適応計画、企業のリスク分析・適応投資を後押しへ 2026年度内の改定目指す

11月9日、中央環境審議会「気候変動影響評価・適応小委員会」の第11回会合に向け、環境省は次期「気候変動適応計画」の骨子に関する意見と対応方針案を示した。気候変動による深刻な影響への対応を重点化するとともに、企業や自治体による具体的な適応策の実践、気候リスク分析や適応投資の促進などが議論される。

気候変動適応計画は、気候変動適応法第7条に基づき、豪雨や猛暑、渇水など、既に生じている、あるいは将来予測される気候変動の影響による被害を防止・軽減することを目的。計画では、農林水産業、水資源、自然災害、健康、産業・経済活動など7分野について、国が取り組む施策や科学的知見の活用、自治体・事業者による適応策の促進、進捗管理などの方針を定める。今回の改定では、2026年2月に公表された第3次気候変動影響評価報告書を踏まえ、従来の情報提供や普及啓発に加え、関係主体の行動変容と適応策の実践を重視する方向で検討が進められている。

気候リスク分析や適応投資の支援を検討

審議資料によれば、企業による気候変動リスク分析や投資判断を支援するため、共通シナリオやデータ、分析事例、適応ビジネスの成功事例を体系化し、横展開する方向性が示されている。

また、適応策の初期投資負担を踏まえ、対策の効果の検証・可視化や評価手法の開発を進めることも検討されている。中小企業については、限られた経営資源の中で対応の優先順位を判断できるよう、情報提供を充実させることが論点となっている。

2026年度内に閣議決定、企業の物理的リスク管理にも関連

今後は、2026年12月から2027年2月頃にかけて計画改定素案を審議し、パブリックコメントなどを経て、2026年度内の閣議決定を目指す。2027年度以降は、改定計画に基づくKPIの検討も予定されている。

企業にとっては、国が整備する気候シナリオやリスク評価データを、事業拠点の物理的リスク分析、設備投資、事業継続計画(BCP)などに活用できる可能性がある。ただし、今回の資料は計画改定に向けた検討段階のものである。

参考:気候変動影響評価・適応小委員会(第11回)議事次第・配付資料


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