FAO、土地・土壌・水資源の統合利用指針を33年ぶりに改訂 COP17で公表

10月29日、国連食糧農業機関(FAO)は、生物多様性条約第17回締約国会議(COP17)において、土地・土壌・水資源の統合的な利用計画に関するガイドラインの改訂版を公表した。農業、都市開発、インフラ整備などによる資源需要と、自然保全・再生、食料・水の安全保障、気候変動への適応を両立させるため、科学的根拠と関係者の参加に基づく計画策定の枠組みを示した。
今回の改訂は1993年以来、初めての大幅な見直しとなる。地理空間技術、デジタル情報システム、土地評価、多基準分析、意思決定支援システムなどの技術的進展を反映した。
土壌データと地域の知見を活用
改訂ガイドラインでは、土壌データ、地図情報、モニタリング結果、地域の知見を組み合わせ、土地利用や生産活動、自然再生、投資に関する意思決定を支援する考え方を重視している。
また、計画策定におけるステークホルダー・エンゲージメントや、透明性の高い意思決定を重視。土地劣化の防止、気候レジリエンスの強化、持続可能な農業・食料システムへの移行など、複数の政策目標を統合的に扱うことを目指す。
各国の制度に応じて任意で活用
ガイドラインは法的拘束力のない任意の枠組みであり、各国の既存の政策や土地利用計画を置き換えるものではない。各国が自国の優先課題や法制度に応じて、手法や指標を活用できる構成としている。FAOは今後、ガイドラインで示した9段階の枠組みを実務に落とし込むため、実務者向けガイドも公表する予定である。
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