環境配慮型農業の「見える化」にピーマン追加 農水省、英語版ラベルや事例集も公開

4月16日、農林水産省は農産物の生産における環境負荷低減の取り組みを「見える化」する制度「みえるらべる」の対象品目に、新たにピーマン(露地・施設)を追加したと発表した。これにより、対象品目は計24品目となる。また、インバウンド需要や輸出促進を見据えた英語版ラベル「ChoiSTAR(チョイスター)」の運用も開始し、あわせて優良事例をまとめた冊子「みえるらべる優良事例集」も公開した。

「みえるらべる」は、生産者が行う環境負荷低減の取り組みを評価し、星の数で段階的に表示することで、消費者やバイヤーにその取り組み内容を直感的に伝えるラベル制度である。評価は「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン」に基づいて実施されるもので、化学肥料や農薬の使用量削減、温室効果ガス排出の抑制、再生可能エネルギーの利用などが評価対象となる。

また、英語版の「ChoiSTAR」ラベル導入により、訪日外国人観光客や海外の消費者に向けた環境配慮型農産物のPRも可能になる。使用に際しては、ガイドラインの定めるルールに従う必要がある。

併せて公開された「みえるらべる優良事例集」は、既に取り組みを進めている農業者や団体の事例を紹介し、これから環境配慮型農業に取り組もうとする生産者や事業者にとって、導入の手引きとなる資料である。農水省は本資料の活用を通じて、環境にやさしい農業の拡大と消費者の選択肢の充実を後押ししたいとしている。事例集やガイドラインは農林水産省のウェブサイトで閲覧可能である。

(原文)「見える化」の対象品目にピーマンを追加!

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025-6-30

    ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025年6月20日、欧州証券市場監督局(ESMA)が策定を進める新たなESG評価規則「Regul…
  3. 2025-6-26

    EU炭素国境措置、簡素化で合意 中小企業の9割が対象外に

    6月13日、欧州議会とEU理事会は、域外からの輸入品に事実上の炭素税を課す「炭素国境調整メカニズム…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る